たんばぐみ設立趣意書

【理念】
地球周回軌道に乗ったスペースシャトル・エンデバーは約90分で地球を一周するという。
宇宙飛行士毛利衛氏は、子供の頃からの夢であったふるさと北海道を宇宙から見るというチャンスに恵まれた。日本上空の軌道に差し掛かった時、残念ながら雲がかかり北海道は見えなかったが、かわりに九州の一部が確認できた。ふるさとは見えずとも、あそこには同じ日本人が住んでいるのだと思い非常に感動したという。飛行船の軌道は周回ごとにずれていく、次の周回で日本はもう見えなくなったがアジア大陸の一部が見えた、その時毛利氏は、あそこには私と同じアジア人が住んでいると思い感動したという。次の周回では、アジア大陸は見えなかったが、陸地の一部が見えた、その時、あそこには私と同じ地球人が住んでいると更に感動したという。そしてその時、初めて私たちは「地球の子供」であると再認識したというのである。『地球市民』頭では理解しているが、実感するのはこんな時しかないのかもしれない。
地球を取り巻く環境問題は、大気・海洋汚染、環境ホルモン、温暖化、オゾン層の破壊、砂漠化等山積している。そんな地球でも宇宙から見ると形容しがたいほど美しいそうだ。もし宇宙開発が地球を使い捨てと考え、次の住家を考えてのことだとしたら、人類は愚かとしか言いようがない。宇宙開発技術はきっと地球を救うためにも役に立つ技術になるはずだと思う。

地球を飛び出してみてはじめて『地球市民』であることが分かる。
グローバルに地球規模で物事を考え、ローカルに地域から行動を起こす。私たちはその地域の単位を丹波としてとらえたい。

丹波のこれからを考えよう       (創造のこころ精神) 
丹波で生きる丹波人として       (共生のこころ精神) 
丹波のことは自分たちで決めたい    (自律のこころ精神)

この三つが『たんばぐみ』の理念である。

【目的】
たんばぐみの目的は一言でいえば自律した『森の市民』の育成である。
五年後の丹波はどうなっているのだろうか、十年後の丹波は明るく住みよいところだろうか、宇宙から見た地球と同じように、一見丹波の自然は豊かに保たれているように見える。少子高齢による社会構造の変化、それにともなう集落崩壊、後継者不足による農地荒廃、または山林放置、これに伴う災害の発生と自然崩壊、福祉財政の危機、医療費国保の負担増大、一方IT、ボーダレスによる地域間競争の激化、グローバル化による伝統文化の喪失、・・・・等、ふるさと丹波を取り巻く環境はこれまでになく加速度的に厳しくなっていく。

そんな中、『丹波のこれからを考えよう』と創造の精神溢れる丹波の森夢21委員会が知恵を絞り、話し合いまとめ、提唱した丹波の夢ビジョン『みんなで丹波の森』が出来上がった。
この地域ビジョンを着実に継続的に実現させるために『たんばぐみ』を特定非営利活動法人として設立する。『たんばぐみ』の発想の元となったのは岡山県の『真庭塾』である。まちづくりに企業が積極的に参加し、新たなネットワークを組み活発に活動している。また、聞きたい講師を呼び研修し、そして共鳴したことを実践し確実に成果をあげ地域に貢献している。そしてもう一つは若者の声が地域づくりに生かされる仕組みをどうにかして丹波に創りたいという想いである。

『みんなで丹波の森』に示された、いのちをはぐくむ・自然の環、ひとをはぐくむ・人間の環、なりわいをはぐくむ・産業の環、以上丹波をはぐくむ3つの『環』の交わり、要の部分を『たんばぐみ』は夢実現のしくみとしてとりくみ、県民行動プログラムの活動と連携を持ちたい。

『たんばぐみ』は『丹波で生きる丹波人として』個人、各種団体、ボランティア、企業、行政等を有機的に結び、共生の精神で、それぞれの特徴や能力を引き出し地域づくりのコアとなる。また、情報の集発信やコーディネート、またはサポートできる民間のNPO組織として、行政が関わりにくい分野についても積極的に取り組み、隙間を埋める活動をする。将来的にはアメリカのサポートセンターの様に資金面もサポートできる組織になれば理想だがそれには道は遠い。『たんばぐみ』が新たなNPOやコミュニティービジネス、ベンチャーなどを生み出すきっかけになればいい。

自律した『森の市民』の育成としての自主研修機能・丹波塾を開講する。塾生の企画運営により、講師を選定し研修する。そして学んだことを実践に活かす丹波座を拠点に自由闊達に活動する。その活動を通じ共感する仲間作り・ネットワークにより活動の環を広げ丹波地域全体の活性化を図る。

公共事業への住民参画や、参画と協働の丹波スタイルを模索し、民意が行政に反映される丹波地域として『丹波のことは自分たちで決めたい』という自律の精神とシステムを確立する。

『たんばぐみ』は丹波地域の組織を束ねようとか、全体を縦割り組織化しようというような
考えは毛頭ない。それぞれの組織、団体、ボランティア、個人のアイデンティティを尊重しつつ横に手をつなごうというものである。法人としてはじめて相手にされる「環」も視野に入れ、
法人格を所得し、活動が共感を呼び新たな仲間を作る、そしてその仲間が研修し新たな活動を起こす。これを連鎖的につなげて繰り返し、丹波全体を民間活力ネットで結ぶ、そんな夢を描いてここに『たんばぐみ』を設立する。
平成14年4月14日         
特定非営利活動法人 たんばぐみ
設立代表者 兵庫県氷上郡市島町市島381 番地の3
坂東隆弘

たんばぐみの主な活動

1、 丹波地域情報誌「きのわ」の発行

丹波地域の情報の集発信を目的とし、「丹波里学」「丹波のイベント情報」「丹波続、包丁日記」などを掲載。年4回発行

2、 丹波ブランド事業

丹波の食文化の発信と「丹波産」の証明を目的とされた丹波食文化発信機構の事務局をつとめる。

3、 食の復活サミットの開催、おつまみ選手権の開催

丹波の食の文化を全国に伝える為のイベントを開催。

4、 丹波塾の開講

5、 丹波夢灯篭祭り、ゲラゲッツァHIKAMIの事務局運営。

6、 かっぱダービーin丹波 開催

 上記のような活動を通じて、住民、地域団体、行政、企業をつなぐ「接着剤」の役目をはたすべく、日々の活動を行っています。


 

 

             
 
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