撮影  上井 明 様

 丹波の神社

 神社といえばすぐに神を祀る建造物を連想しやすいが、「万葉集」が、「社」「神社」を「モリ」と呼んでいるようにもともとは神聖なる樹林をさした。出雲国風土記に「《上頭》に樹林あり、此はすなわち神社なり」とある。

 聖なる樹林をカミ(神)やモノ(精霊)のよりますところとする信仰は、照葉樹林で覆われた縄文文化に見出すことができるし、大地を媒体とする地霊の信仰も縄文人の信仰の中に実在したと云われる。

 縄文時代の信仰は、《呪術》的要素がかなり濃厚であり、弥生文化以降は、祭祀的要素が強まってくる。古代の《倭》後のマツリ(祭)の語源はマツル(献供)とされ、マツルという言葉にフという助詞がつくとマツロフ、つまり奉仕・服属を意味する倭語になるという。神や精霊への献供・奉仕は、鎮魂や饗応などを伴い、《祝詞》や歌舞を奉する場となった。

 神観念の進展に伴いまつりの場と内容は複雑化し、祭場も次第に整備される。巨石にカミの降臨を仰ぐ《磐座》、聖なる樹木などのカミが依りつくとした《神籬》、あるいは山そのものを神体山と仰ぐ神奈備、このほか《神座》としての神柱、聖域を示す標柱、さらに献酒のための酒屋、祭田などが設けられるようになる。

 山そのものを御神体とする秀峯山姿の神奈備は、大和の三輪山が典型とされるが、丹波(兵庫県)では、以下の山々が神奈備と伝えられている。秀麗な姿はどこから見るのがふさわしいか、紅葉する秋の丹波路で発見してみてはいかが・・・・・・。

荒木山、小富士山、小南山、御在所岳、盃ヶ嶽、岩倉山、八百里山、剛山、高城山、御釈迦山、四季山、北山、立石山、前山(このうち高城山と小富士山は、大箕山とともに丹波富士とも形容されている。)

 

 

             
 
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