丹波の自然環境・気候・地理  〜田舎暮らしへのいざない〜

      丹波霧 (写真提供 岡林写真館)

丹波は、兵庫県中東部と京都府西部、大阪府能勢町と高槻市の一部にあります。この中でも篠山市・丹波市(兵庫丹波)は、海抜100〜200メートルにあり、加古川・武庫川・由良川の源流域でもある、山に囲まれた美しい地域です。

丹波で有名な自然現象は、「丹波霧」と呼ばれる、秋口から初冬にかけて、夕方から朝方まで一面を覆う深い霧が挙げられます。丹波では一年を通し、昼夜の寒暖差が激しいですが、これは盆地特有の放射冷却による夜間の気温低下によります。丹波の黒豆や山の芋など、特有の農産物が高い評価を受けるのは、昼夜の寒暖差が激しいからです。丹波霧も、この夜間の気温低下により発生します。

また、このため、丹波の夏は、日中は都市部より2〜4度程度、夜間は4〜7度程度、気温が低いことが多く、特に夜はクーラーがなくても過ごせるくらい(25度前後)の温度の日が多いです。そのため近年、定住の田舎暮らしのみならず、避暑地・別荘地としての評価も高くなっています。

 
 

 

           

   
 

丹波は、加古川・武庫川・由良川の源流域にあり、下流には、神戸市・西宮市・宝塚市・福知山市・舞鶴市など、18市その他の町村に及ぶ膨大な流域面積を誇ります。この源流地域の使命として、水を汚さず環境にやさしいお米づくり(青垣町大名草、加古川源流米)など、地域環境を真剣に考えた活動が盛んです。

なお、氷上町の水分れは、日本一低い分水界(標高約100メートル)です。(丹波市は標高約100メートル、篠山市は200メートルです。

加古川の源流のもうひとつは篠山市(篠山川)ですが、篠山の方が南にあるにもかかわらず標高が高いため、いったん北西に流れた後、丹波市山南町で南西に流れを変え、加古川市に向かいます。

               加古川の源流(青垣町大名草)

     

        左から(源流の水車 加古川源流米の田圃)  

         

 

 


   紅葉 (春日町:兵主神社)

丹波は、日本有数の紅葉の名所として有名です。写真の兵主神社の他、各地に名所があり、丹波の晩秋は紅色に美しく染まります。特に、氷上町の円通寺、青垣町の高源寺、山南町の石龕(せきがん)寺は、紅葉三山と呼ばれ、全国からの多くの訪問客で賑わいます。

また、ちょうど丹波の秋の味覚の時期と重なり、黒豆、丹波山の芋、丹波産新米コシヒカリなど、旬のおみやげを求めるにも最もよい時期です。

 
 

  

    左から高源寺(青垣町)、入船山(柏原町)、岩滝寺(氷上町)

        
          丹波の生き物

ササユリ

丹波の花

丹波には、数多くの美しい花が咲きます。写真は、「ササユリ」です。ササユリは里山のように、人為的に間伐し光の地面に届くような林内によく生育します。篠山市の花にも指定されている、大変美しい花ですが、生息個体の少ない植物であり、見かけることはあまりありません。

栗の花は、まさしく「丹波栗」の花です。初夏、栗の木はこのように穂状の白い花に覆われます。非常に特徴のある芳香をもち、辺り一面、独特の香りに包まれます。

コスモスは、丹波でも非常によく見かける花です。柏原町南多田、氷上町清住などではコスモス祭りが開かれます。

 

 

左からオカトラノオ、栗の花、コスモス

         

ミヤマクワガタ

丹波の昆虫

丹波は自然あふれる環境にあるため、多種多様な昆虫が生息しています。特に、暖温帯の中でも比較的寒い土地にあるため、特色ある昆虫が見られます。

写真は「ミヤマクワガタ」です。暖地には通常、ノコギリクワガタの方が多く見られますが、丹波のような比較的寒い土地には、ノコギリクワガタが見られるのは稀で、ミヤマクワガタの方がよく見られます。(ミヤマクワガタの「ミヤマ」は「深山」と書きます。) その他、コクワガタ、ヒラタクワガタ、オオクワガタ、スジクワガタなど、多くの種類が見られます。

その他、夏にはオンブバッタ、トノサマバッタ、オオカマキリ、チョウセンカマキリ、オニヤンマ、ギンヤンマ、ナツアカネ、タガメ、タイコウチなど、さすが「田舎」と思わせるくらい、多種多様な昆虫が生息しています。

 

             

ツブラジイ(柏原町)

 

丹波の植生

丹波には、杉・ヒノキなどの植林地、雑木林・松林などの里山林(人工林)、そして常緑広葉樹の自然林・天然林があります。

右の写真は、自然林に生えるツブラジイです。シイノキはいわゆる「椎茸」の「椎」であり、樹液にはカブトムシ・クワガタムシの他、オオスズメバチやコガネムシなどが集まります。丹波地域は、本来、このツブラジイの他、ヤブツバキ、シラカシ、アラカシ、サザンカ、ツクバネガシ、ウラジロガシ、アカガシ、スダジイ、モチノキ、モッコク、アオキ、マンリョウ、サカキ、ヒサカキ、ユズリハ、リンボク、タラヨウ、マサキ、アセビ、シロダモ、ヤマモモ、ソヨゴなど、葉の表面の光沢が強く冬も葉を落とさない常緑広葉樹(照葉樹)に覆われます。

もっとも、丹波は暖温帯ですが、冷温帯にやや近い気候条件にあるため、その境界に多く生育するモミやツガなどの巨木も随所に生育しています。

 

左からウラジロガシ、サザンカ

   


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