二宗さんは、兵庫県丹波県民局県土整備部まちづくり課で現在、県職員として働いています。
「いつか自分の手で家を作りたい」という思いがあり、その夢をもって大学に進む。4回生の就職活動は主にハウスメーカーなどをまわったが、もう少し町並みの魅力を研究したいと思い、大学院進学の道を選んだ。
建物一つ一つというのではなく、まち全体のあり方を広い視野をもって見ていきたかったと、当時を思い返し答えてくれた。そこで導き出された一つの答えとして、「たくさんのことをいろいろな視点で見渡せる職業につきたい。それが自分にとって大切なのではないだろうか?と、思いふける日々が続き、ふと、古民家再生のボランティア経験を思い出しました。県職員ならまちづくりから建物まで、様々な経験が出来る。それは自分の中でいい経験とスキルになるのかもと思ったんです。」一つ一つの地域にとって、本当に大切なものはなにか。彼女にとってなにが大切なのか、それを探しているのではないのだろうか。
何かに取り組むとき、ゆっくりと考え、思いふけ想像する彼女。その趣味は、古い町並み巡りにドライブということで、休日はぶらぶら出歩くことだという。また、旅行も好きで、違った文化の建物などを見て、自分の考えや思いを見つめ直すきっかけにするそうである。
古きよきものをこよなく愛する彼女は、「人と人との繋がりが、自分の考え方や人生を変えていくのかもしれません」という。「その繋がりを通して、自分というものを手探りに探していきたい」と、微笑みながら答えてくれた。
彼女の自分探しの旅が始まっているのかもしれない。