結成7年目、丹波篠山を代表するよさこいチーム「楽空間」で彼はチーフプロデューサーとして活躍する。中学生の時に現代表に誘われ、断りきれずに入ったという彼も、今ではチームの顔となっている。
そんな彼も、初めのうちは仲良し会程度の感覚でチームに加わっていた。2年目を迎え、いきなり新曲の振り付けを若い世代の者に任される事に。その頃、彼を含む若い世代は「ああしたい」「これはいや」と自己主張ばかりしていた。そんな矢先での振り付け担当。いざはじめてみると、全然進まない、期限があるのに守れない。そんな状況で前代表に渇を入れられる「社会に出たら、期限を守らへんってことは最悪なんやぞ!」って。そこから少しずつ彼にまとめ役としての自覚が芽生えていった。
チームが成長していくにあたり、様々な壁も訪れた。「チームリーダーを任されたものの、各世代の気持ちがわからない」そんな弱音を吐いたとき、助けてくれたのが各リーダー達。「賞がとれない」「若いダンス系チームに勝てない」知名度のわりに賞がとれないジレンマがあった時も、今までいろいろなスタイルに挑戦してきたが、キッズからおかみまでの多世代チームの楽空間には、郷土を愛する楽空間の道があることを信じた。結果、ひょうごよさこいの大賞はじめ様々な賞を獲得することが出来た。
今では、すっかり有名になった楽空間。このチームの素晴らしい所は、多世代の混合チームでありながら、郷土愛を忘れず、一体感を持ち、「楽しい空間づくり」を実践している事。そんな楽空間を、賞なのか気持ちなのか、アウトプットの形はわからないが、日本一と誇れるチームにしたいと彼は語ってくれた。
彼の夢が叶うとき、そこにはたくさんの笑顔がある「楽しい空間」が広がっていることだろう。
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