Bigムンムンのちょっと役立つ東洋医学

 
ハトムギは漢方薬の生薬名『ヨクイニン』として使います
 


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前回は、普段からよく食べるパンやうどん・パスタなどの原料となる『小麦(しょうばく)』を漢方薬として取り上げ、ご紹介しました。今回は、お茶として夏にはよく飲まれるハトムギ『ヨクイニン』について紹介をします。

ハトムギ『ヨクイニン』とジュズダマ『川穀(せんこく)』

ヨクイニンは東南アジア原産のイネ科の1年草、ハトムギの成熟種子を乾燥したものを用います。カラ(包鞘)を除き少し精製したものを薬材としては使います。
日本各地に自生する同じイネ科のジュズダマ『川穀(せんこく)』とよく似ていますが、こちらは多年草です。ジュズダマの表面は硬いホウロウ質で灰黒色をしていて、指で押しても砕けません。その名の通り数珠をつくる玉です。ヨクイニン(ハトムギ)は茶褐色で縦じまがあり、指で強く押すと砕けます。鳩が食べる麦という意味です。
この二つは自然界に自生している場所にも違いがあります。ジュズダマは池の淵などあまり水の流れのない淀みに生えるのに対し、ヨクイニンは小川の淵など水の流れのあるところに生える傾向があります。この自生場所からも、ヨクイニンの利尿の効果やイボを取り去る働きがあるのが何となく感じられます。ちなみにジュズダマの薬用部位は根です。

ヨクイニン(ハトムギ)はイボ取りの妙薬

昔から、ヨクイニンは経験的に小児の水イボや疣贅(ユウゼイ・ウイルス性のイボ)に有効であることが知られています。煎じで飲むには30g〜60g、また粉末では2g〜6gくらい単独で飲むというか食べると良いでしょう。子どもの水イボの場合、お菓子など甘いものを控えて、ヨクイニンを飲むと個人差がありますが、約一ヶ月でイボは消えてしまいます。それをご存知でない方は、ピンセットで摘まみとってを繰り返し、痛々しいその姿にかわいそうになってしまいます。単独で取れない場合は、他の漢方薬との併用します。
また、ポリープや腫瘍などにも効果がある場合もあります。ヨクイニンの成分であるコイキセノライドという脂肪酸エステルの抗腫瘍作用が認められています。しかしこれは目で見えない部分ですので専門家にご相談下さい。
このほか、関節痛や関節浮腫、筋肉痛などに漢方薬として配合されています。また、化膿性疾患などにも多く用います。
ニキビや美容、美肌のためにハトムギ茶やヨクイニンを配合した石鹸や化粧品が数多く出ています。
この夏、ヨクイニンを利用してハトムギ美人になりましょう。

 


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