Bigムンムンのちょっと役立つ東洋医学

 
シソは漢方薬の生薬名『蘇葉(ソヨウ)』として使います
 


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前回は、お茶として飲んだり、イボ取りの妙薬として知られる『ヨクイニン(はとむぎ)』を漢方薬として取り上げ、ご紹介しました。今回は、シソジュースとしても人気で、お刺身には必ず添えてあるシソについてお話します。


シソの葉を『蘇葉』、シソの種子を『紫蘇子』

中国原産のシソ科の1年草で、シソやチリメンジソなど、日本にも古くから伝わり野生化しているものや畑で栽培されているものがあります。シソには特有の良い香りがあり、これはペリラアルデヒドで香の強いものほど良品です。
シソの香りは、日本を強く感じさせるらしくて、もう30年ほど前、ドイツに住む画家の赤井氏からお聞きした話ですが、日本からシソが手に入ったと聞くと、その友人の家へ、車でアウトバーンをぶっ飛ばして香をかぎにわざわざ行ったものだと言っておられました。また、そこには多くの日本人が集まり、みんなシソを鼻にくっつけて匂いをかぎまくるのだそうです。そして『日本の匂いがする。』『日本だ』と口々に…。それほど、日本人には好まれる香なのでしょう。中国原産ですが、中華料理にあまりシソの料理はなく、日本料理にはよくシソが登場します。これは多分、中華料理は火力が強く、シソの香の成分の精油が飛んでしまうので合わないのだと思います。

シソは『青ジソ』より『赤ジソ』が良く効きます


シソは血行を良くして、気分を晴らし、元気・爽快にするので蘇らせる『蘇』という字を得ました。そして、『青ジソ』よりアントシアニンを含む紫色の『赤ジソ』のほうに効果が高いので『紫蘇』と名づけられました。赤ジソ(チリメンジソ)を使った、梅との漬けもの、梅干は日本独特の保存食です。
蘇葉には発散作用があり、感冒に用います。特に胃腸型の感冒に良く、夏風邪や胃腸の弱った高齢者の風邪などの処方に配合されています。また、理気作用と言って心身症や神経症の諸症状に用いて、気分を晴らす働きがあります。気分が憂鬱な時、シソを多めに食べるのもいいと思います。安胎作用として、妊娠のつわりなどにも用いることがあります。
『魚介類』のジンマシンにシソを使った『香蘇散』
蘇葉には、魚介類による中毒やジンマシンに効果があり、シソが配合された『香蘇散』を服用すれば良くなります。逆に『香蘇散』を服用して治るジンマシンや、食あたりは魚介類が原因であるといってもいいほどです。
お刺身について出てくるしその葉は、単なる色添えや飾りではありません。毒消しと考えてありがたく残さずちゃんと食べましょうね。

 


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