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《文章・写真》 一級建築士 才本謙二先生

たんばに住もう・たんばで暮らそう

21 環境に配慮するとは

 

 

 「古民家」の話ばかりでは、みなさんも飽きてきたのではないかと思い、近作で試みたことをご報告します。「若狭の家」(福井県若狭町 ホームページで公開中)の外観は見ての通り、至って普通です。内部も自然な動線で肩肘の張らない計画となっています。クライアントの「環境に配慮した家を」という要望からスタートし、この形に納まるまでには様々な検討がなされました。最近はエコブームでハウスメーカーも競ってエコをうたい文句にし、客の心をくすぐっています。エネルギーに関しては、ソーラー発電やパッシブソーラーそして家庭用風力発電にエコ給湯。最近は地熱利用までいくと「本当に?」と頭を捻りたくなります。代替では、ちゅう水、雨水利用なども取り入れられています。

 福井は、ご存知の通り豪雪地帯。冬が長く曇天の毎日で、ソーラーに関して効率的に問題がありそうだということで、(メーカーは東北・北海道でも実績があり大丈夫。との返答でしたが)早々に諦めることに。では、化石燃料に代わる燃料として薪を熱源に、暖房・給湯・融雪の利用を考えました。システムとしては可能なところまでいきましたが、安定性がなく日々のメンテが大変だということが分かりました。共働きのお二人にはきつい条件でした。雨水も地下タンク式や樋の下に樽を据えた簡易なものまで検討を重ねました。ちゅう水・雨水をトイレの洗浄に利用すると器具の寿命に影響する可能性があり、これも?です。結果、融雪の一部に利用しました。

 イニシャルとランニングコストを比較し、メンテを考慮すると中々エコハウスに暮らすのも楽でないというのが結論です。うたい文句に踊らされて飛びつくと、数年も経って苦労するはめになりますので、お気を付けて。皆さんの環境に配慮する思いは、大事に育み手短なところから始められることで十分だと思っています。また、一緒に勉強しましょう。

  「若狭の家」は、結局エコハウス(?)とはなりませんでしたが、軒が深く採光に配慮し、風通しも良くって、1階の中央から2階に抜ける風の道があります。そこは、冬場曇天が続く日の物干し場になるインナーバルコニーに続いています。計画中は近くの新築現場に図々しく行き教えを請いました。当然材は、越前瓦や越前和紙、そして地域材を使用しました。また、環境意識の高い工務店にお世話になったことも、幸運なことでした。二階デッキから臨む三方五湖の素晴らしさと共に、自然に暮らすクライアントそのものが、ロハスで良いんじゃないですか。

 


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